世間では「好きなことを仕事にしてはいけない」とよく言われますが、それは間違いだと思います。
現に、「子どもの頃から絵を描くのが好きでイラストレーターになった」「お年寄りと話すのが好きで介護の仕事に就いた」「人を喜ばせる企画をするのが好きでウェディングプランナーになった」など、自分が好きなことを活かして仕事を見つけている人はたくさんいます。
実際、好きなことを仕事にすると、モチベーションを維持しながら効率よく仕事できます。嫌いなこと、苦手なことを「仕事だから」と諦めの気持ちで続けていても、精神衛生上よろしくない上、集中力が続かず良い仕事はできないでしょう。
人は好きなことをしている間は没頭し、時間を忘れるものです。それは、いわゆる「ゾーンに入っている」という言葉で表されるように、夢中になって作業モードに入れることでもあります。
どんな仕事にも辛いことはありますが、好きなことを活かした仕事なら、辛さを乗り越えやすい傾向にあります。
たとえば、前述したお年寄りと話すのが好きで、介護の仕事に就いた場合を考えてみましょう。子どもの頃から祖父母や近所のお年寄りと話す機会が多く、年配者と話すのが得意な人だった場合、業務が苦になることが少ないのは安易に想像できます。お年寄りと話をするのが好きであれば、周囲とも自然に仲良くできるでしょう。一方、お年寄りとのコミュニケーションが苦手な人であれば、前者の人に比べて些細な問題でも大きなストレスに感じるため、苦痛が大きくなります。
もちろんどんな仕事も楽ではありません。ただ、だからこそ、少しでも「好き」の要素があり、楽しんで働ける場所を探すことが大切なのです。